Habitaba ・ハビたば~ワタシをつくる選択と習慣~ 40代・女・ほぼ一人暮らしの私の見解。

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【40女の映画レビュー】『キングス・マン』|  うっぷんを晴らしたい方におススメ。途中から『えっ?そっち方面に行く?!そんなぁ~!』という、あまり経験したことのない予想の裏切り方をする映画でした。

2017/12/24

わりと好きなのです、コリン・ファース。

法を侵さなさそうな、ハメを外して滅茶苦茶やっちゃうなんてこと無さそうな安心感と、どこに出しても恥ずかしくない折り目正しさ。出演作『英国王のスピーチ』や『ブリジット・ジョーンズの日記』での"英国紳士かくあるべし!"な役柄のイメージが残っているだけなのかもしれないけど^^;

イギリスものも好きなのです。

映画やコメディの映像作品の製作国について、昔はあまり気にしていなかったのですが、よくよく考えてみるとアメリカ製作ものよりイギリスもののほうが日本人の感覚になじみやすい感じがして、ここ数年好んで見るようになったのです。(そういえば、Mr.ビーンのアトキンソンさんはお元気なのかしら?あのビーンがカンヌに行く映画も面白かったな。)
味がある街並みにも旅情を誘われます。

ということで、TSUTAYAで"4本1000円1週間"の本数合わせもあって、借りてみました。

映画『キングスマン(原題:"KINGSMAN: THE SECRET SERVICE")』

映画情報

原題:KINGSMAN: THE SECRET SERVICE
製作年・国:2014年 イギリス
上映時間:2時間09分
言語:英語
バイオレンスシーン:銃器・ナイフなどによる殺戮シーンあり(どこかマンガのようでリアリティはあまりない)
セクシャルシーン:多少あり

 

あらすじ

幼いころ父親を亡くした青年エグジー(タロン・エガートン)は、母親と再婚相手のDV夫との煮詰まった生活に嫌気がさし、自堕落な日々を送っていた。ある日彼は街のパブでDV夫の手下たちと諍いを起こす。そこに現れたテイラーメイドのスーツを完全に着こなす英国紳士(コリン・ファース)。手にした傘を巧みに操り、涼しい顔でチンピラを片付けた手腕に呆然とするエグジー。

数日後、乱暴運転のかどで逮捕されたエグジーは、パブで出会った紳士・ハリーにまたも助けられる。実は彼は極秘結社的スパイ組織『キングスマン』のメンバーで、かつてエグジーの父親が身を挺して守った仲間の一人だった。エグジーの父親に恩義を感じていたハリーは、高い身体能力と実践的な知性を持つエグジーをキングスマンのエージェント候補として養成するべくスカウトする。

エグジーが厳しい訓練に励んでいるころ、ハリーは新たな任務に就く。大富豪ヴァレンタイン(サミュエル・L・ジャクソン)により、人類の存亡を脅かす危険な計画が進行していたのだ。ヴァレンタインの術中にはまり、危機に陥るハリー。果たしてエグジーは彼を救えるのか、そして人類の行く末は・・・

 

キャスト

◆役名:ゲイリー・“エグジー”・アンウィン = タロン・エガートン
ノーマークだったこの方。調べてみても、出演作は数本しか出てこないので、メジャーな作品にはまだあまり出演していないのかも?『キングスマン』以後の2016年には、『Eddie The Eagle』という映画で主人公のスキージャンパー役を務め、ヒュージャックマンと共演しているみたいです。
イギリス人の男性って、、、ぱっと見はあまり印象に残らないけど、ずーっと見ているうちに『けっこうCuteかも…』と思えてくるタイプが多い気がするのですが(海外ドラマ『HOMELAND』の"クイン"とか)、彼もそのタイプかも。
ヘリンボーンのジャケット姿でわんちゃん(パグ)を抱える姿が可愛かった。

 
◆役名:ハリー・ハート =コリン・ファース
アカデミーを獲った『英国王のスピーチ』の国王から、『ブリジット・ジョーンズの日記』シリーズの弁護士、『ラブアクチュアリー』での小説家などなど、日本でも大ヒットした映画への出演で"英国紳士"役といえばこの方が浮かぶコリン・ファース。今作では"お堅い英国紳士"のイメージを巧く利用して、コリン・ファースがこんなことしちゃうの?!事務所的にOK?とちょっと心配になるくらいのドン引きシーン(このシーンが素晴らしいという人もいますが)含め、意外性を発揮してくれています。

 
◆役名:リッチモンド・ヴァレンタイン =サミュエル・L・ジャクソン
クセのあるお下劣キャラをやったら天下一品のサミュエル・L・ジャクソン。やたら見かける…と思うのは、ちょい役だろうと記憶に残ってしまうキョーレツな存在感のせい?
タランティーノ作品での残像をいつまでも引きずっているので、いつ見てもピンプっぽい軽さとフザけきった態度が妙に目を引く役者さん。今作でも、"独善的で狂信的な大金持ち"という一番危険なタイプを楽しそ~うに演じています。

 

筆者の感想(ネタバレあり)

以下、ネタバレありです。

>>中盤までは万人受けする内容

テイラーメイドのスーツ、堅牢な造りの靴、明らかに高級な傘、パブ、エイル、、、英国好きの心をくすぐるアイテムを次々と効果的に登場させながら展開する前半。数々のスパイ映画へのオマージュやアイロニーが見え隠れするエピソードがちりばめられていたりして、どんどん引き込まれていきます。

ハリーVSチンピラ数人の格闘シーンは、クールかつスタイリッシュで圧巻です。訓練を通じてだんだん洗練されてされていくエグジーの変化や、可愛いパグちゃんとのシーンなども見どころ。

 

>>その後、まさかの舵切り!

なんやかんや言いつつ、エグジーとハリーが手を取り合って大団円…なんてうっすら予想していたら…甘かった。

ヴァレンタインの計画を実行するために一般市民に大量に流布していた特殊なSIMカードから、人間の凶暴性を引き出す信号が発せられた瞬間から、互いを殺し合いにかかる人たちに応戦する形で、ハリーによる壮絶な大殺戮シーンが繰り広げられます。ありとあらゆる方法で、人間マシンガンさながらにばったばったと人を殺していく…それも教会で…。

コリン・ファース、世界を救うスパイからジェノサイダーへ。ドン引きその1(その2もある)のシーンでした。事務所はよくOKを出したなあ。


自らの意思に反してジェノサイダーになっちゃった後、ハリーはあっさり殺されてしまい、まさかの方向に舵をとったストーリーは終盤へ。

 

 

>>このシーン、どこかで。。。そうだ!あれだ!

生き残りを望む富裕層たちの頭には、SIMカードの信号から身を守るチップが埋め込まれていたのですが、このチップにも当然セイフティ・ネット(ヴァレンタインにとっての)が仕掛けてあります。


ラストでそのチップが爆発を起こして、いわゆる"脳みそばーん!"がいたるところで起こるのですが、さすがにリアルな表現はマズいと思った製作サイドによる調整か、なんだかキラキラした色のサイケデリックな感じの脳みそばーん!シーンです。あは。ドン引きその2。

 

紳士淑女の頭がばーん!ばーん!と破裂するその様を見て、ふと『どこかで見たような…』と記憶をたどったのですが。。。トシのせいか、すぐに出てこず。翌日になって、『マーズ・アタック!』だ!!!と思い出した次第でございます。
(『マーズ・アタック!』は、"地球征服をたくらむ火星人からの侵略を受けた人類だったが、ウエスタンミュージックが流れると火星人の脳みそが爆発することをつきとめ、助かった。めでたしめでたし。"というお話。しょうもなすぎる映画だけど、ジャック・ニコルソンやグレン・クローズ、SATC以前のサラ・ジェシカ・パーカーなど豪華俳優陣の出演で話題になりました。)

 

 

>>『実は滅茶苦茶強いおじさん』という設定はかなり好き。

予備知識なく見たがゆえに、予想していた『コメディタッチの英国スパイもの』⇒『「マーズ・アタック!」さながらの、バイオレンスお笑い』への、今までにないパターンの急旋回に付いていけず、どうリアクションすればよいか反応に困りましたが、後で思えばこういう映画なんだと知っていればもっと楽しめたかも。

The Home Depot(日本のコーナンみたいなDIYの店)勤務のおじさん(デンゼル・ワシントン)が快刀乱麻の活躍を見せる『イコライザー』とか、弱そうに見えて"実は滅茶苦茶強いおじさん"が出てくる映画は、またまたぁ~と思いつつもついつい見ちゃうテーマなので、嫌いではないです。

まさかが多すぎますが、まさかの続編も予定されているとか。ハリーが実は生きていた!なら観に行くかなあ。。。

 

大人女子へのおススメ度:ストレス発散したい&バイオレンスを笑いに変えられる方限定で、星3.5つ☆☆☆☆★

◆ストレス発散度: ☆☆☆☆☆
◆ありえない度:  ☆☆☆☆☆
◆彼氏・旦那・友達と一緒に観たい度: ☆★★★★(感性が合う人となら☆4つかな?)

うっぷんを晴らしたい気分の方、不謹慎な笑いオッケー!の方限定で、超おススメです。
旦那さんはともかく、距離感が詰め切れていない彼氏や友達と観るのであれば、この映画を指名借りするのは避けたほうが賢明かと。ご両親とも避けたほうが無難です。(殺戮シーンで笑おうものなら、)

視聴情報

Amazonプライムでレンタル↓(HD(高画質版)のほか、すぐ下の『その他の購入オプション』クリックでSD(標準画像版)も選択できます。)

キングスマン(字幕版)

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おしまいです~

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