Habitaba ・ハビたば~ワタシをつくる選択と習慣~ 40代・女・ほぼ一人暮らしの私の見解。

'70年代・昭和生まれの日本女性によるブログ・実経験に基づく学びや感想を自分の言葉でつづっています。

映画

【40女の映画レビュー】『ジェイソン・ボーン』シリーズ| マット・デイモン主演の初期3部作振り返り。ひとりボーン祭り、開催しました。

2023/05/25

前作から9年ぶりにシリーズ最新作が公開されると聞き、そういえばどんな風に終わってたっけ?と思ったので、

『ボーン』好きな父のDVDコレクションから過去3作をそうっと抜き取って、"ひとりボーン祭り"を開催しました。

※なお、この記事にはネタバレが含まれますので、最初の3作品をご覧でない&これから見る予定でネタバレが困る方は閲覧ご注意ください。




シリーズ第1作:『ボーン・アイデンティティ』のあらすじ・その他(ネタバレあり)

映画情報

原題:The Bourne Identity
製作年:2002年
製作国:アメリカ
上映時間:1時間59分
言語:英語

あらすじ

◆100文字deあらすじ◆

『任務中に記憶を失ったCIAの凄腕暗殺者ジェイソン・ボーンが、抹殺の危機を回避しながら自分のアイデンティティを取り戻そうと格闘するさまを、逃亡中に知り合った女性マリーとの恋愛を絡めつつ描く作品です。』

◆もっと詳しく◆

背中に2発の銃弾を受け、瀕死の状態でフランス・マルセイユ沖の海上を漂っていた男は、通りがかりの船乗りに助けられる。
目覚めたとき、彼は自分がどこの誰なのか?なぜそこにいたのか?わからなくなっていた。

なぜか身体に埋め込まれていたマイクロチップに入っていた銀行口座データを手掛かりに、自分が何者であるかを調べ始める男。スイス・チューリヒの銀行の貸金庫で彼が見つけたものは、自分の写真が貼られたさまざまな国・異なる名前で発行された大量の偽造パスポートと銃器、複数通貨の現金と、さらに謎を深めるものばかりだった。

そのころ、アメリカ・CIAでは極秘任務を失敗した生き残りエージェントであるジェイソン・ボーンの抹殺を企てていた。任務の存在が明るみに出ることを恐れ、CIAの上官コンクリンはヨーロッパ各地に潜む複数のエージェントを招集しボーン抹殺指令を下す。

一方、記憶を失っている男は、アメリカのパスポートに『ジェイソン・ボーン、パリ在住』との記載があるのを見つけ、フランス・パリ行きを決めるが、警官とのトラブルがもとで指名手配されており、アメリカ領事館に逃げ込むはめになる。それによりCIAの捜査網にもひっかかってしまい、多くの追っ手に追われることになったボーン。その時、車で来館していた女性・マリーに偶然出会い、大金と引き換えにパリまで車に乗せていってくれるよう取り引きをもちかける。

無事パリに到着した2人。パリの住所を訪ねてみると、以前彼がそこにいた形跡があった。固定電話をリダイヤルしてつながったホテルには、ボーンのパリでの偽名『マイケル・ケイン』の名での宿泊記録があったが、そのケインは2週間前に死亡したと言われる。さらにアパートで手がかりを探しているところに、突然刺客が襲い掛かる。

刺客から逃れるも、より強い危機感を抱き始めたボーンは自分から離れるようマリーに告げるが、彼女は一緒にいることを選ぶ。ともに逃亡しながらボーンの正体を探る道を進み始めた2人に愛が芽生え始める。仮の宿のホテルにも足が付き、いつもは使われていないという郊外のマリーの親戚の家に一夜の宿を求めるが、そこにもCIAの刺客が現れる。首尾よく刺客を倒したボーンは、刺客の所持品からCIAの上官コンクリンとコンタクトをとることに成功する。

これ以上危険に巻き込むことはできないとマリーを安全な場所へと逃がし、ひとり更なる調査を開始したボーン。ついに対面したコンクリンから、自分がCIAによる『トレッドストーン計画』を遂行するため人間兵器として訓練された人間であったこと、政治家の暗殺に失敗して瀕死の状態に陥ったことを告げられ、記憶を取り戻す。ターゲットであった政治家が子供たちと一緒だったことが暗殺失敗の原因であったことも同時に思い出したボーンは、暗殺者として生きることを辞めると告げ、その場を立ち去る。コンクリンはさらに上のポジションにある人物・アボットの指令で抹殺される。

マリーは海岸沿いの見晴らしの良い場所に貸自転車屋を開いて暮らしていた。そこにふいに現れたボーン。『僕にも自転車を貸してくれる?』と聞く彼に、『IDは持ってる?』と聞くマリー。『持ってないんだ。』と応えるボーンにマリーが腕をまわし、喜びの抱擁を交わす2人だった。




シリーズ第2作:『ボーン・スプレマシー』のあらすじ・その他(ネタバレあり)

映画情報

原題:The Bourne Supremacy
製作年:2004年
製作国:アメリカ
上映時間:1時間48分
言語:英語

あらすじ

◆100文字deあらすじ◆

『平穏な暮らしを望んだボーンだったが、CIA上官の汚職隠しに利用され抹殺されそうになる。その過程で恋人マリーを失ったボーンは、過去の罪を贖罪し、汚職に関する身の潔白を証明するため再び組織と対峙する。』

◆もっと詳しく◆

インド・ゴアで恋人マリーと共に暮らしていたボーンは、いまだ過去の記憶が完全に取り戻せず、悪夢や断片的な記憶のフラッシュバック、頭痛に苦しんでいた。それを除けば平穏な日々を送っていたが、ある日謎の男に後をつけられていることに気づく。

危機を察知したボーンは、マリーを連れ車で男からの逃走を図る。執拗に追う男。距離を離したかに思えたところで、男が放った銃弾がハンドルを握っていたマリーの頭を打ち抜く。車ごと川に転落するボーンとマリー。ボーンは水中で必死にマリーを助け出そうとするが、すでにこと切れていた彼女は水中深く沈んでゆく。

組織から離れたはずの自分が、なぜ抹殺のターゲットとなりマリーが巻き込まれねばならなかったのか、そして自分を苦しませる過去の断片的な記憶の正体は何なのか、それらの問いに対する答えを見つけるため、彼の新たな旅が始まる。

一方、CIAでは、女性指揮官パメラ・ランディが率いる"ロシア絡みの不正送金事件"内務調査のためのチームが、ボーンを徹底捜索していた。証拠となるファイルを入手するべく送ったCIA諜報員が殺害された現場で、ボーンの指紋が発見されたのだ。ボーンがかつて『トレッドストーン計画』の関係者であったことを知ったパメラは、その計画を知るCIA退官間近のアボットに接触。

実は不正送金事件の黒幕のひとりであり、トレッドストーン計画を利用して邪魔な存在であった政治家ネスキーをボーンが暗殺するよう仕向けた過去を持つアボットは、ボーンの殺害を強く主張する。そもそもインドに刺客を送り込んだのも、アボットと不正送金事件の共謀者であったロシアの石油会社の重要人物による画策によるものであった。

ボーンは身の危険を冒しながらもパメラとたびたび接触し、徐々に不正送金と諜報員殺害に関する彼への疑惑を晴らしてゆく。パメラの疑念はついにアボットへ。逃げ場が無いことを悟ったアボットは自らを銃で打ち抜く。

ネスキーとその妻の死に自身が深く関わっていたことを認識したボーンはロシアに赴く。ひとり残った娘の行方を探っているところに、インドに現れた刺客が再び彼を狙う。激しいカーチェイスの末、ついに刺客を倒すボーン。その足で訪れたのは、母が父を殺したと間違った情報を教えられてきたネスキーの一人娘の住まいだった。ボーンは彼女に両親の死についての真実を話し、詫びる。

ロシアの石油会社役員が捕らえられたのち、パメラに連絡するボーン。感謝の言葉とともに彼が聞いたのは、彼の本名が『デビット・ウェブ』である、ということだった。




シリーズ第3作:『ボーン・アルティメイタム』のあらすじ・その他(ネタバレあり)

映画情報

原題:The Bourne Ultimatum
製作年:2007年
製作国:アメリカ
上映時間:1時間55分
言語:英語

あらすじ

◆100文字deあらすじ◆

『新聞記者が入手した極秘情報を元に、ボーンは暗殺者としての自らのルーツに近づく。彼の手によりCIAの一部組織による暴挙が公になることを恐れた関係者は抹殺を試みるが、その過程でついに陰謀の核心が暴かれる。』

◆もっと詳しく◆

マリーの兄のもとへ彼女の死を告げに行ったボーンは、誰がそれを仕組んだのかを見つけ出すつもりであることを伝える。

インドでの出来事をきっかけに"ジェイソン・ボーン"なる人物を調査し記事を書いている新聞記者ロスは、イタリア・トリノで情報提供者からボーンに関しての興味深い情報を得る。ロスの書いた記事に"ジェイソン・ボーン"の名を見つけ、コンタクトを取ろうと試みるボーン。

しかし、知らず知らずのうちに機密情報を握っていたロスはCIAの監視対象となっており、引き続き危険人物とみなされていたボーンが同じ場所に現れたことから、CIA幹部ノア・ボーゼンにより2人ともに抹殺の指令が下される。女性指揮官パメラ・ランディの反対にもかかわらず、ロスは射殺されてしまう。

ロスから直接得られた情報は『ブラック・ブライヤー』という言葉だけだったが、彼が残した手帳のメモを手がかりとして情報提供者にあたりをつけ、ボーンはスペイン・マドリッドのとある事務所に向かう。

マドリッドの事務所を使っていたのはCIA支局員ニール・ダニエルズであったが、情報をリークした記者ロスの死を知った彼はすでに逃亡していた。そこに記憶をなくして以後の出来事でたびたび顔を合わせていた若手の女性CIA局員ニッキーが現れる。彼女は配置換えでダニエルズの秘書となっていたのだった。

これまでの出来事でボーンに密かな信頼感を寄せていたらしいニッキーは、CIA本部からの指示に反してボーンを助け、ダニエルズのいるモロッコへと手引きする。すでにダニエルズのリークに気づいていたCIAは、現地局員に対しモロッコに潜伏中のニールの抹殺を命じる。ボーンは阻止しようとするが、ニールは車ごと爆破されてしまう。続いてCIAを裏切ったニッキーの抹殺指令を遂行しようとする現地局員。店舗や家が密集した街中での壮絶な追跡劇の末、ボーンはニッキーを救出する。

ニッキーの操作により現地局員の携帯電話から送信された"ボーンとニッキーの死"の報告を受取り、しばし安堵するCIA幹部ノアだったが、ボーンが生き延びており、パメラに電話して密会を取り付けたことを知る。実はノアは一部CIAによる違法な諜報活動『ブラック・ブライヤー計画』の推進者のひとりであった。ボーンはその計画遂行の実行部隊として育てられた人間兵器であったのだ。違法活動の生き証人ともいえるボーンを生かしておくわけにいかないノアは、CIA捜査員を総動員してパメラとの密会現場でボーンを抹殺しようと画策する。

パメラとの密会場所に現れなかったボーンは、総出動で手薄になったCIA本部のノアのオフィスにいた。『ブラック・ブライヤー計画』の証拠となる機密文書を盗み出すためだった。パメラとの電話での会話の中で暗合化された情報を得ていたボーンは、自分を人間兵器として育成したCIAの研究室に向かう。研究室前でボーンから機密書類を受け取り、『ブラック・ブライヤー計画』関係者に裁きを下すべくCIA本部にFAX送信するパメラ。

研究室に潜入したボーンは、断片的な記憶の中に登場する博士と顔を合わせる。極端な思考を持つ一部CIA幹部の計画により、国民を助けるためだという建前の下で洗脳され、暗殺者と化した自分の過去を思い出したボーン。無為な殺しに手を染めることはもうするまいと博士をその場に残して立ち去る。

悪事が明るみに出ることは時間の問題であるとわかっていたノアであったが、逃亡を図るボーンに最後の一撃を加えようと銃弾を放つ。ビルの屋上からはるか眼下の川に飛び込むボーン。

数日後、ブラック・ブライヤー計画の関係者は公に裁きを受ける運びとなっていた。モロッコでボーンに救出された元CIA局員ニッキーはカフェのTVでそのニュースを知る。川に飛び込んだボーンの行方が杳としてわからぬことを知り、微笑むニッキー…




ボーン3部作を振り返っての感想&第4作への期待

感想(ここにもネタバレあります!)

『地味にすごい』感じがいい!

いや~、面白かった!です。
3作とも公開時に観ていたので、ストーリーのアウトラインはうっすら覚えていたのですが、それでも3作ぶっ通しで次々と観たくなるほどのおもしろさでした。

"アクションもの"のカテゴリーにしては、アクションや演技・演出はかなりジミではありですが、そこが"これ見よがし"でなくていいんです。
マット・デイモンをはじめとする俳優陣も、男女ともに超美形とか超有名どころではなく、リアリティが感じられるシブいキャスティング。マットと刺客の格闘シーンも、スローモーションとかドヤ顔のアップなど一切なく、ひたすら鮮やかで無駄のないワザの応酬で魅せてくれます。

脚本もよくできてるな~と思います。2作目と3作目で時系列がかぶって進行するあたり(それがはっきり判明するのは3作目の終盤!)も目新しいし、3作が無理なくきちんと連続しているあたりも良い。(たまに、えっ?前作までと設定が違うんじゃ?ってなるシリーズものって、ありますよね。)



マット・デイモン、嫌いな人っているのだろうか?

主役がマット・デイモンというところも、この映画が成功した大きな要因では。麻薬とも深酒とも女性問題とも縁が無い"ハリウッドで最もフツーの人"と言われるマット。ちょっと"ジミーちゃん"風味の入った親しみやすいお顔立ちも、ハーバードで学んでいたという(中退されているそうですが)頭の良さも、何気に厚い胸板も、これまたこれ見よがしではないところがいい。

シンプルな服装が妙に映えるのもこの方の魅力。1作目のラストシーンでの白シャツ+チノパン姿には特にファンでもない筆者もムフっとしてしまったし、ネイビーのアーミーセーター(両肩にパッチのついたざっくりセーター)姿や、ウールのコート姿、タンクトップ一枚でも清潔感が感じられる着こなしがステキです。

そんな、普通っぽいのに何気にカッコいいマットが、強くて頼もしい男を演じるのだから、男女かかわらず支持を集めたのもうなづけます。



最新作『ジェイソン・ボーン』への期待

記事を書きながら、かなり好きな映画であることを認識したボーン・シリーズ(ちなみに、スピンオフ的作品の『ボーン・レガシー』は別の人物が主人公なのでここではシリーズとしてカウントしません。)、ここまで3作そろって出来がいいシリーズものも少ないので、お願いだから4作目でコケないで!と願っております。

"作品ごとに恋人が変わる"現象はアクション・シリーズにありがちですが、ボーンシリーズでは3作通してマリーへの想いが貫かれているところがいいので、それも変えないでほしいところです。

1作目では二つ折りのガラケーだったところから、時の流れとともに進化したガジェットやIT技術が最新作でどのように使われるかも楽しみ。

最新作、観に行き次第レビューしたいと思います。

おしまいです~





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